スーパーのレジの前で、床に転がって泣き叫ぶ。
寝る前の「あと少し」で、家じゅうが大騒ぎになる。
「すみません」と頭を下げながら、こっちが泣きたくなる。
——どうして、うちの子だけ。
そんな夜のために、保護者向けの本を書きました。
『癇癪は、力で止めなくていい』(Kindle)です。
この記事では、本の中身と、どんな家庭に向いているかを、著者の私自身が正直に書きます。
記事の最後に、読者限定の特典5つと、その受け取り方(本の巻末からご案内しています)も紹介します。
「家ではどうしたらいいですか」に、私は答えられなかった

私は小学校の特別支援学級で、22年間担任をしていました。
教室での癇癪には、対応の引き出しがありました。でも面談で、保護者の方にこう聞かれると、言葉に詰まりました。
「先生、家ではどうしたらいいですか」
学校と家は、違います。先生は複数の子を見ていて、交代もできる。家では、あなた一人で、夜も休みもなく向き合っています。教室の方法をそのまま渡しても、家では回りません。
うまく答えられないまま終わった面談を何度も重ねたことが、この本の出発点です。
家で、一人で、疲れた夜にも使える形にすることだけを考えて書きました。
癇癪には仕組みがある。分かれば、爆発の回数を減らしていける

本の中でいちばん最初にお伝えするのが、「コップの水」の話です。
癇癪は、その場の出来事だけで起きているのではありません。
朝からの疲れ、音や光の刺激、うまくいかなかったこと。そういう水がコップに少しずつたまって、最後の一滴であふれます。
あふれた瞬間だけを見ていると、「おやつを買わなかったから」「ゲームをやめさせたから」と思ってしまいます。でも本当の原因は、その前にたまっていた水のほうです。
だから、この本の目標は「爆発を止めること」ではありません。
水がたまる前に減らして、爆発の回数そのものを減らすことです。
力で止めなくていい、というのはそういう意味です。
『癇癪は、力で止めなくていい』に書いたこと

マンガと図で、家庭向けに書いています。各章のはじめにマンガを入れたので、疲れた夜はマンガと章末のまとめだけ読んでも大丈夫です。
・癇癪が起きる仕組み(コップの水の話)
・爆発を減らす・乗り切る、7つの家庭作戦
・きょうだいへの対応
・外出先で爆発したとき
・他害・自傷のときの線引き
「7つの家庭作戦」は、どれも今日の夜から試せるものにしました。全部やらなくて大丈夫です。1つだけ選んで、1週間続けてみてください。
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Kindle Unlimitedに入っている方は、追加料金なしで読めます。
この本が向いている家庭、向いていない家庭

正直に書きます。
向いているのは、こんな方です。
- 癇癪のたびに、怒ってしまって自分を責めている
- 「育て方のせい?」と、まだ誰にも言えていない
- 本を読む時間がない。マンガと要点だけでも知りたい
- きょうだいや外出先など、「場面ごと」の困りがある
向いていないのは、こんな方です。
- 癇癪を「その場で止める強い方法」を探している(この本には書いていません)
- 診断や薬について詳しく知りたい(医療の話は専門書へ)
- すでに専門機関とつながっていて、個別の作戦が動いている
ぷーた他害や自傷があるときは、本だけで抱えないでください。本の中でも「ここからは相談する」という線引きを書いています。
怒ってしまうのは、あなたのせいではない


癇癪の場面で怒ってしまうのは、あなたが悪い親だからではありません。
目の前で泣き叫ぶ子を前にして、冷静でいられる人はいません。まして、それが毎日で、誰にも代わってもらえないなら。あなたのコップも、とっくにいっぱいなのです。
だからこの本では、「怒らない方法」は書いていません。書いたのは、怒る場面そのものを減らす作戦です。
場面が減れば、怒る回数も減ります。順番が逆なのです。


読者限定の5つの特典(LINEでお渡しします)


本を読んでくださった方に、本の中で使う道具をそのまま渡しています。
① 癇癪の1行記録シート
② 気持ちの温度計テンプレート
③ おたすけカード素材集
④ やりがちNG対応 早見表
⑤ 7日間作戦カレンダー
本の巻末にあるご案内から、公式LINEに登録するとすぐに受け取れます。まず①の1行記録だけで大丈夫です。「いつ・どこで・何がきっかけで・何分」の1行が、作戦のいちばんの材料になります。
今夜からできる、いちばん小さい一歩


本を読む前でも、今夜からできることが1つあります。癇癪が起きたら、1行だけ記録することです。
❌「今日も癇癪がひどかった」
✔「18:30/スーパー/おかしを買わない/15分」
「いつ・どこで・何がきっかけで・何分」。感想は書かなくて大丈夫です。事実だけを1行。
これを1週間つけると、「夕方の買い物」「寝る前」のように、爆発しやすい場面が見えてきます。場面が見えれば、そこにだけ作戦を立てられます。全部の時間を頑張らなくてよくなるのです。
紙を出すのがしんどい日は、LINEの「Keepメモ」(自分だけに送れるトーク)に打ち込むだけでも十分です。書けなかった日は「今日は無理だった」と書くのも、立派な記録です。
学校にも、同じ作戦を渡す


家でつけた1行記録は、担任の先生への伝え方も変えてくれます。
「家で癇癪がひどくて」と伝えると、先生は「そうなんですね」としか返せません。でも、記録があれば話が具体的になります。
切り出し方の例:
「家で癇癪が続いていて、記録をつけてみたら、疲れている夕方と、予定が急に変わったときに起きやすいと分かってきました。学校でも同じような場面はありますか」
先生の側にも「学校ではこうしています」という引き出しがあります。
家と学校で同じ作戦を使えると、子どもは「どこでも同じ」で安心しやすくなります。
『癇癪は、力で止めなくていい』のQA


- 何歳の子向けですか。
-
幼児から小学生の家庭を想定して書いています。中学生でも、仕組みの部分(コップの水)はそのまま使えます。
- 診断がなくても読めますか。
-
読めます。診断の有無で内容は変わりません。「発達が気になる」段階の家庭にこそ読んでほしくて書きました。
- 紙の本はありますか。
-
いまはKindle版です。スマホのKindleアプリ(無料)で読めます。紙の本(ペーパーバック)は準備中で、できたらこの記事でお知らせします。
- 先生ですが、保護者に渡してもいいですか。
-
ぜひ。面談で「家ではどうしたら」と聞かれたときに、「こういう本がありますよ」と紹介していただける形で書きました。
『癇癪は、力で止めなくていい』のまとめ


・癇癪は「コップの水」。爆発の前にたまっている
・止めるのではなく、爆発の回数そのものを減らす
・7つの家庭作戦から、1つだけ選んで1週間
・怒ってしまうのは、あなたのせいではない
・他害・自傷は、本だけで抱えない
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