小学校特別支援学級の『家庭科』での動画活用授業案です。この記事では、「家庭科ってどうやって教えるの?」「実はミシンの使い方がよく分からない」「期日までに作品を作らないと・・・」などでお困りの先生への提案です。
この記事を読めば、「どうやって授業の準備をすればいいのか」「時間がない」といった悩みをお持ちの先生達に向けて、その悩みを解決し、授業の準備を素早くして、定時退勤を目指すことができるようになります 。
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高学年になると、該当の通常学級でのエプロンやトートバッグ、ナップザックなどのキットを作る課題がありますね。私もありました。児童だけでは危ないし難しいので、結局先生が作って児童は見てるだけになることはありませんか?
作品作りでは、まず動画を使って授業のイメージを持たせます。その後、低学年で高学年の友達がミシンを使っているところを見せ、中学年で先生の指示でフットコントローラー(踏むと針が進む)を踏むだけ、高学年ではすべて一人で出来るようになるというようにスモール・ステップで一人で出来るようになることを目指しています。
もちろん中には、難しい児童もいますが、最低でもフットコントローラーの操作ができると、たとえ部分的な操作でも「自分で作った!!」と思うことが出来るんです。
ミシンを使った授業の「約束ごと」
基本的には高学年の授業ですが、ミシンやアイロンなどを扱うのはけがの心配があります。けがをしない、させないためには、事前に「約束ごと」を決めます。
これらの「約束ごと」を正しく理解させてから、ミシンを使った授業に入りましょう。
①ミシンやアイロンは先生と一緒にするか、(慣れてきたら)断ってからする。
②はさみは座って使う。(図工でも同じ)
③ミシンの糸かけは、電源オフにしてから行う。
④アイロンは一人ずつ決められた場所で行う。
これらの「約束ごと」を正しく理解させてから、ミシンを使った授業に入りましょう。
場の設定
児童の慣れ具合もありますが、初めての場合は先生の数=ミシンの数で行います。なぜなら、勝手に操作してしまうと、けがや故障の心配があるからです。
アイロン台は回りの児童が触れられない場所(身体が壁側)にします。できればアイロンをかける時は、アイロン台から動かなくてもよいように。ミシンやアイロンの間に児童机を置いておくとより安全です。
ミシンやアイロンは児童机を使います。給食台のような広い作業台だと作業しやすいですが、イスに座ると台が高いため危ないです。机のいすと高さのバランスに気をつけましょう。他の授業でもそうですが、座って行うことが基本。立ってると身体が動きやすいので、危険性が増します。
道具の名称を教えること
「ボビンに糸を巻いて」などと言われても、「ボビン」が何か分からないと先に進みません。まずは裁縫セットの中身について確認します。
今から先生が言う物を出します
裁縫セットだ~!わくわく!!
では、裁ちばさみ
えっ、はさみが立つ???
と言うのは、実話だったとかそうじゃないとか・・・。
クイズのように指示されたものを示し、タッチするor見せるというやり方は、道具の名称の学習でよく取り入れています。
「名前クイズ」のやり方は、先生用と児童用に一人一つずつ裁縫セットを机の上に用意します。
- 指示されたものにタッチする
- 先生が「これ」と指示した物の名前を言う
- 複数の物にレベルアップする
毎回この「名前クイズ」をしてから、ミシンの学習に入るとスムーズに取り組めます。どうしても覚えられそうにない場合は、「糸切りばさみ」と「まち針」だけでも覚えてもらいましょう。付箋に書かせて貼るのもおすすめです。また、絵の具セットや習字セットにも応用できます。
下糸を巻く
さあ、いよいよミシンの操作です。下糸を巻く行程は目で見て分かりやすいので、最初は低学年にコントローラーを踏んでもらうのもよいですね。
こちらの動画は始めに、糸立て棒、糸案内、糸巻き軸、ボビン押さえの名称を紹介した後に下糸の巻き方が分かるようになっています。
「役立つ動画まなびじゅあるさん」より
下糸を入れる
次に、先ほど巻いたボビンをかまにいれます。みぞや糸の向きに注意して入れましょう。また、電源オフは毎回確認しましょう。
「役立つ動画まなびじゅあるさん」より
ミシンの糸かけ 上糸をかける 下糸を出す
次に上糸をかけていきます。全部するのは大変なので、慣れるまでは、針に糸を通すところだけでもよいです。糸の向きを逆にしてしまうと針が折れやすくなるため気をつけましょう。
「役立つ動画まなびじゅあるさん」より
上糸ができたら、下糸を出します。細かい作業なので、「ゆっくり、焦らないでいいよ」と声をかけます。
縫い始め・縫い終わり
いきなり縫うのではなく、まずはこちらの2つの動画を見せてから、練習しましょう。
縫い始めは「おさえ」が上がっているか、「はずみ車」を手前に回すことに気をつけてしましょう。糸切りばさみは先がとがっているため、危ないです。カバーがあると思いますので、糸切りばさみを使ったらカバーをつけることを徹底しましょう。
返し縫いの練習もします。返し縫いレバーを押すためには、布を押さえる手が片手になります。曲がらないように手伝ってあげましょう。
縫う
練習がうまくいったら、いよいよ裁縫キットを使って作品を作っていきますが、直線だけではないので曲がり方もこちらの動画で教えて行きましょう。
家庭科〈ミシンの使い方〉のまとめ
ミシンのメーカーや型番などによりますが、だいたい同じ使い方です。私自身、中学生から高校生の間は裁縫大好きで休みの日には、いつも何か作っていました。
文溪堂は教材を作っている会社なので、いつもお世話になっています。ICTにも力を入れていて役に立つ情報がありますよ。
みなさんもぜひ、動画で授業をして授業の準備を短く効率的にしませんか。
こちらの「教科書」シリーズは、特別支援学級でもできそうなことが書かれていておすすめです。他にも図工や体育もあり、役立ちます。
ぷーたのX (Twitter):https://twitter.com/aki2000oakp
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