小学校の『算数』九九についての動画活用授業案です。この記事では、
- 「九九って何回も唱えさせないといけないから大変・・・」
- 「2年生で絶対に習得させなくちゃ」
- 「何回やっても合格できない子が~」
などとお困りの先生へ、このおすすめ動画を繰り返し見せる授業をすることで、授業の準備が素早くでき、定時退勤を目指すことができるようになります。
小学校特別支援学級担任の先生が算数の九九の授業をどうしたらよいか、また児童が成長するためにどんな授業をするのかを、特別支援学級担任約20年のぷーた先生が授業作りのポイントを押さえ、分かりやすく解説します。
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かけ算九九を楽しみながら唱えるために
数の概念として、数列と数量があります。かけ算九九は主に数量の概念を育てるもので、「唱えること」と、「量が増えていること」に児童を意識させるが特に大切です。
九九は通常学級では、2年生の内容で教科書では、2桁の数のくり上がりやくり下がりあるたし算、ひき算ができたら、かけ算九九を指導するのが定型となっています。その通り実践するのが理想ではありますが、特別支援学級ならではの事情により、必ずしもそうは行かないこともあります。私の学級では、担任一人に対して、1~6年生がいますが、全員でかけ算九九を唱えています。
こちらの動画では、1の段から9の段まで順番に、九九を唱えていきます。身近な物が題材で、特に食べ物では、児童が「食べたいな」「お腹すいた~」などと楽しみながら、絵を見て数量に着目できるように作られています。作成者のよしみん先生のyoutubeは「1の段だけの動画」「2の段だけ・・・」など、他にも役立つおすすめの動画がたくさんあります。
1年生は課題ではないので、やらなくてもいいのですが、1年生だけ別室で待たせておくわけにもいかず、「参加してもしなくてもいいよ」というスタンスで、2年生以上を中心に行なっています。
かけ算、難しくないかな〜
やりたーい
特に、低学年や発達が幼い児童は、ただただ動画を見ているだけと頭に入りにくいため、その場でステップを踏んだり、簡単な振り付けをしたり、歩きながら唱えたりなど、楽しめるような工夫をしていきます。部屋のなかを歩きながら勉強をすると記憶が定着しやすいと言われています。
偏差値95の勉強法 頭のいい人が知っている「学びを自動化する技術」の著者粂原圭太郎氏は、ブラブラ歩く「ブラブラ法」を習慣にすると、学習能力が上がると言われています。とくに暗記ものは歩きながら音読すると、より記憶に定着するそうで、私自身も児童の様子を見ても効果的であると感じています。
かけ算九九の評価
2年生以上には、動画と一緒に唱えた後に、一人ずつテストをします。
九九上達法をチェックリストとして、使っています。ポイントとして、あまりに出来ない、やる気がない児童にはゆる~く評価したり、友達同士でチェックしたりしています。
さぁ〜、今日はテストをしますよ!
え〜テストかぁ〜 じゃあ1の段ね
と言う子、いますよね。そんなときは
いいですよ。1の段の後に、もうひとつテストしま~す!
と、いったん受け入れつつ、次の課題を出して時間を3分くらいあげます。言葉で唱えるのが得意な児童と書くのが得意な児童いろいろですが、書くほうが焦らず、いざとなったら計算(たし算)しながらできるので解きやすいようです。ただし、本当に覚えたかは怪しいので、後日再テストしましょう。テストは○曜日とか、何日までにとかあらかじめ予告すると児童に負担にならず良いです。
また、どうしてもやる気がなさそうな児童にやる気を出させるために、答え(上記ちびむすHP九九表)を黒板や壁に貼って、「分からなかったら答えを見ていいよ」と伝えると少しやる気になるかも。その際は、児童の机から答えの位置までの距離を考えてしましょう。(やる気が限りなく0なら、座って見える距離に貼るなど)
慣れてきたら10マス~100マス計算でレベルアップしましょう。
通常学級で使っている教材のカードが難しい子供は、こちらがおすすめです。
かけ算九九のまとめ
かけ算九九を学習する期間は「算数の授業の最初はこの動画を見せる」などと、固定化することで、児童が見通しが持てたり、落ち着いて過ごせたりします。そして、私達も準備がしやすくなります。 みなさんもぜひ、動画で授業をしたり授業を固定化したりして授業の準備を短く効率的にしませんか。
このブログは、私の一生涯の研究テーマ「最小限の労力で最大限の成果が出せる授業のネタ」を惜しみなく記事にしています。
このブログを読んだ1人でも多くの先生が、定時に帰れるようなお手伝いができたらうれしいです。そして、趣味を楽しんだり、家族や友人との交流などで豊かな時間をもち、人間らしい生活ができるようになってほしいと思います。
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