小学校特別支援学級担任歴20年のぷーたです。特別支援コーディネーターをしていると、通常学級の保護者の方から相談を受けます。相談内容で多いのが「書くのを嫌がる」「連絡帳の文字が汚すぎて持ち物がわからない」「音読の宿題をなかなかしない」など「読むこと」「書くこと」に関することです。そんな子供におすすめなのが「ビジョントレーニング」ですが、通常学級の大人数では個別に対応することができないため、この記事では、ご家庭や子供が1人でできる課題を提案します。
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このブログは先生向けの記事が多いのですが、先日読者の方からこんなコメントをいただきました。
なわとびの記事が役にたったので、ママ友にも読んでもらいたいなぁ。
りょうこさんの「てくてく療育ブログ」は保護者の方の気持ちや苦労がよくわかり、教員にとっても勉強になります。
板書が正しく写せない
見るべきものを見ることが難しい
本がすらすら読めない
など、「書くこと」「読むこと」が苦手だけど、それ以外はみんなと同じ。「うちの子は発達障害なの?」と不安な保護者の方におすすめの記事です。もちろん学校の先生も参考にしていただけると嬉しいです。
先生向け記事はこちら。保護者の方もあわせてどうぞ。
【ビジョントレーニングを行う前に】
北出先生の著書「学ぶことが大好きになるビジョントレーニング」
・眼科を受診して視力の問題や眼の病気がないかどうか調べてください。
・もし、遠視、近視、乱視などがあり、メガネなどで矯正する必要があれば、矯正を行ってからトレーニングを始めてください。
・進行中の眼の病気などがあり、眼を動かすと危険などということがなければ、視覚機能のトレーニングは、大体において可能です。
結論「発達障害の可能性はある」苦手を知ることが第一歩
「読み」「書き」に困難がある場合、LD(Learning Disability)の可能性があります。文科省ではLDの子供は「通常学級の担任が指導する」としています。子供によって苦手が違いますし、苦手が違えば手立ても違ってきます。
子供の様子をよく観察して、どんな配慮をすべきか担任の先生や特別支援コーディネーターに相談しましょう。場合によっては、ADHD(注意欠如・多動症)など他の発達障害と重複していることもありますので、児童精神科などの専門医や自治体の発達センターや教育センターに相談しましょう。
「どこ」に「だれ」に「どうやって」相談したらよいか分からないという方は、まずはぷーた先生に相談してみてください。
公式LINEに登録すると、個別に30分無料で相談ができます。詳細はこちら↓
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お家でできる「ビジョントレーニング」
昔の遊びに「お手玉」「おはじき」「ビー玉」などがあります。これらは手と目を使って遊びますが、最近の子供達は、1、2年生の生活科でしか遊ばれてないように思います。保護者の皆さん、ぜひ子供の頃を思い出して昔の遊びをしてみませんか?親子で遊びながらビジョントレーニングもできて、家族仲も深まります。しかも道具は100円ショップで充分です。お金もほとんどかかりません。
子供と遊んでいる時間が取れない方、家での課題が欲しいという方はこちらの無料プリントがおすすめです。たくさんあるので、いっぺんにはせず子供が興味を持ったものやイラストがカラフルな取り組みやすいものから始めるのが良いです。
あまり詰め込まずに、子供が「もっとやりたい」くらいで終わらせましょう。
「ビジョントレーニング」って何?専門家に相談するべき?
ビジョントレーニングは、アメリカ発祥でアメリカで学んだ眼科医の北出勝也医師が日本で広めてきた目の機能のトレーニングです。
「ビジョントレーニング」について詳しく知りたい方、子供の視覚機能のうち何が苦手かを知りたいという方はこちらの本がおすすめです。視覚機能チェックリストでチェックをすれば、たくさんあるビジョントレーニングの中からどのトレーニングをするのが良いか分かります。
たくさんあって「そんなに読めないよ〜」という方は、どれか1冊だけでも充分です。
「うちの子ビジョントレーニングをした方がいいの?」「ビジョントレーニングを専門家にしてもらいたい」などとお悩みの方は、ぜひ専門の眼科医に相談してください。
普通の眼科しかない場合は、紹介してもらいましょう。専門医は少なく混雑している印象ですが、すぐに予約しておくことをおすすめします。心配事は専門家に相談するのが一番です。子供の成長は待ってはくれません。「小さいうちにトレーニングした方が効果は出やすい」と実感しています。
「ビジョントレーニング」のポイントは筋トレと同じで続けること
北出医師は、「眼の筋トレ」という言葉を使っています。スポーツ選手の筋トレと同じです。週1回1時間よりも1日3分毎日の方が筋肉がつきますよね。それと同じで目の周りの筋肉を育てる「筋トレ」のつもりで続けていきましょう。
そのためには、「楽しく嫌にならない程度で止める」ことが、ポイントです。嫌にならないために、いくつかアプリを紹介します。
ビジョントレーニングⅡ for iPad
価格が3,800円です。北出医師監修なのは安心です。
Apple iPadしかないのが、残念です。
アイトレーナー – 眼科医
こちらは基本無料です。ただし英語なので大人と一緒にするのがお勧めです。小学校高学年以上なら、英語の勉強にもなり一石二鳥かも。大人向けにリモートワークの合間の休憩で使うのもいいですね。
まとめ
楽しく遊びながらビジョントレーニングするのがおすすめなのですが、何より目を疲れさせない程度にしてください。5分たったら別のことをするとか、宿題が終わったら10分だけこのアプリで遊んでいいとか。予めお家でルールを決めておくと良いでしょう。残念ながら、目を酷使しすぎると視覚機能は良くならないです。
トレーニングの最後に
- 楽な姿勢で座る
- リラックス
- 深呼吸
- 眼を閉じる
- 楽しいこと、うれしくなるようなことをしているところを想像する
など楽しい気持ちで終わることも大事です。明日のトレーニングを楽しみにする気持ちで終了しましょう。
ぷーたのX (Twitter):https://twitter.com/aki2000oakp
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