近年、地震や豪雨、台風など、自然災害がますます身近になってきました。
そんな中で「もし災害が起きたら、この子たちは落ち着いて行動できるだろうか」と不安に感じる先生も多いのではないでしょうか。
とくに、環境の変化が苦手な子どもたちにとって、災害時のパニックは命に関わる問題です。
だからこそ、日々の避難訓練を“形式的なもの”で終わらせず、「本当に命を守れる行動」へとつなげていくことが大切です。
この記事では、
✅災害時に子どもたちが落ち着いて行動するための関わり方
✅すぐに使える“約束ごと”や“視覚支援”の具体例
✅授業準備を効率化し、定時退勤につながるアイデア
を紹介します。
「いざという時に子どもを守りたい」「でも、準備に時間はかけられない」
そんな先生にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。
避難訓練の種類
学校行事である避難訓練は、事前予告する時と予告なしでする時の2パターンがあります。
予告ありなら、放送をよく聞くことや「次の時間は避難訓練です。」と伝えられ、児童に心の準備をさせることができますが、予告なしの時にサイレンの音がしたり、緊急の放送がかかったりすると、びっくりしてパニックになってしまう児童もいますよね。
そのため、予告なしの場合でも、

もしかしたら地震がくるかもしれない・・・って、ニュースで言ってたよ。



では、防災頭巾をかぶる練習をしてみましょう
という話をすると
勘がいい児童だと、



もしかして避難訓練?
と思われますが、パニックになるよりも安全に避難する練習ができたほうがいいですよね。
他にも津波が来たら、不審者がきたら・・・、など災害は色々なケースが考えられ、それに応じた訓練をすることになります。
事前・事後の指導
事前指導については、
- 何のために避難訓練をするのか。
- どの階段からどの通路を使って逃げるのか。
- 何を持って行くのか。あるいは持たないのか。
- 誰の話を聞いたら終わりか。
- 戻るときの昇降口はどこか。
といったことを、伝えます。さらに
おはしもやシェイクアウト訓練の約束を確認します。
![児童のための避難標語「おはしも(おかしも)」[今週の防災格言42]](https://shisokuyubi.com/wp/wp-content/uploads/2008/09/b77618cbac1cde4f4b2e8824523395d4.png)
![児童のための避難標語「おはしも(おかしも)」[今週の防災格言42]](https://shisokuyubi.com/wp/wp-content/uploads/2008/09/b77618cbac1cde4f4b2e8824523395d4.png)
靴のまま外に出るときは、雑巾の用意も。
事後指導では、一休みしたら画像や動画を見せます。
実際にはない仮想の博物館です。リンクはトップページのみとのことですので、MENUから探して下さい。
防災の世界から、防災サバイバルにいけます。
地震、津波などからのサバイバルは、児童にゆっくり説明しながらみせると良いです。
国土交通省の防災教育ポータルからのリンクです。
大雨の時に気をつけることを、歌に載せてアニメで見られます。
元のリンクはこちら
https://www.mlit.go.jp/river/bousai/education/index.html
防災に限らず、官公庁と勤務先やお住まいの自治体のHPは、チェックしておくとよいですよ。こちらは東京都教育委員会の教材コンテンツからです。
また、家庭学習にタブレット端末を持ち帰って、「お家の方と災害が起きたらどこに避難するか相談しましょう。」という宿題があってもよいですね。
特別支援学級の避難訓練ガイドのQ &A
- 学校での避難訓練は義務ですか?
-
「消防法第36条(防災管理定期点検報告)」に基づいて、大規模建築物などに関しては防災管理業務の実施が義務付けられており、年一回以上の防災訓練(避難訓練)を実施しなければいけません。 また、消防計画で定めた消火訓練や通報訓練なども一緒に実施することがあります。
- なぜ学校で避難訓練をするのでしょうか?
-
学校防災能力を向上させ災害の程度を軽減
そのためには学校での防災教育を教育課程と位置づけ、定期的に安全指導を実施することが大切です。 今後起こりうる自然災害について実践的な防災訓練を実施することで、災害の程度を軽減させることができるように、学校が中心となり安全教育を行っていくことが大切です。
特別支援学級の避難訓練ガイドのまとめ
避難訓練は、大人にとっても必要な大事な行事です。私たち大人も、今まで経験したことのない災害がいつ起こってもおかしくない状況です。いつくるかもしれない突然の災害に慌てることなく、落ち着いて安全に過ごすために、学校行事にである避難訓練を行い、さらに学級で事前、事後の指導をして効果を上げましょう。
「命は決して戻らないかけがえのないもの」という先生の気持ちが、児童の心に伝わるとうれしいです。


そして、この記事を読んだ1人でも多くの先生が、定時に帰れるようなお手伝いができたらうれしいです。そして、趣味を楽しんだり、家族や友人との交流などで豊かな時間をもち、人間らしい生活ができるようになってほしいと思います。
ぷーたのX (Twitter):https://twitter.com/aki2000oakp
Kindle出版:「特別支援学級の担任になって」と言われたら読む本
Kindle出版:「特別支援学級の担任になって」と言われたら読む本〜国語編〜
Kindle出版:「特別支援学級の担任になって」と言われたら読む本〜体育編〜
コメント