サツマイモの収穫が始まるこの季節。
畑での体験を、ただの行事で終わらせず、学びにしっかりつなげたい——。
そんな先生方に向けて、今日は 収穫 → 算数 → 生活単元 → 調理 と流れるように展開できる活動をご紹介します。
大きさ比べや重さの予想ゲーム、そして簡単にできるスイートポテトづくりまで。
特別支援学級でも無理なく取り組めて、子どもたちの“できた!”が増えるアイデアです。
秋の味覚を楽しみながら、学習の幅を広げてみませんか?
サツマイモ収穫を“学び”につなげるアイデア

サツマイモは形も重さもさまざま。
その特徴を生かして、子どもたちと一緒にこんな活動ができます。
● No.1コンテストで盛り上げる
- 大きさNo.1
- 重さNo.1
- 長さNo.1
- 太さNo.1
など、いくつか項目をつくり、みんなで予想してから計測します。
実物を使った活動は、視覚的にも分かりやすく、参加しやすいのが魅力です。
● “ぴったり予想ゲーム”で算数へ発展
- 500gぴったりになりそうな組み合わせ
- 1kgになるのはどれ+どれ?
- これは軽そう?重そう?
など、重さの見通しを立てる活動につながります。
「これとこれなら1kgじゃない?」と、友達同士で考える姿も自然に生まれます。
生活単元で取り組む“かんたん調理”

次は、収穫したサツマイモを使った調理です。
難しい工程が少なく、特別支援学級でも取り組みやすい内容です。
サツマイモの簡単茶巾しぼり(レシピ付き)
【材料】
- サツマイモ
- スティックシュガー
- バター(切れてるタイプだと便利)
- コーヒーフレッシュ
- しっかりしたビニール袋(アイラップ等)
- ラップ
- 卵黄(※焼く場合のみ)
【調理手順】
- 洗う
サツマイモの泥を落とし、きれいに洗う。 - 切る
厚さ2cmほどで輪切りにする。 - ふかす
ふかし器でやわらかくする。
※火を使うときは、大人が必ず見守る。 - 混ぜる
ビニール袋に
サツマイモ2切れ・スティックシュガー・バター・コーヒーフレッシュを入れ、袋の上から「もみもみ」。 - 形づくり
ラップで包み、片方をねじると丸く可愛い形に。
そのままでも食べられます。 - 焼く(お好み)
卵黄を塗って焼くと、簡単スイートポテトに。
子どもたちが取り組みやすい理由

- 達成感が早い
「洗う・切る・混ぜる」のシンプルな工程で完成します。 - 感覚的に理解しやすい
実物を触って、重さの違いを比べることで、抽象概念もつかみやすくなります。 - 生活に近い学びになる
食材や調理は、子どもたちの“できた”につながりやすい活動です。
【特別支援学級】秋の味覚で楽しむ学習活動|サツマイモ収穫から調理までのQ&A

- サツマイモの分類(大きさ・重さなど)は、どの学年でもできますか?
-
はい、発達段階に合わせて調整できます。
大きさ比べは低学年でも取り組みやすいです。
重さの予想や500gぴったりゲームは、少し難しければ「どっちが重いかな?」など、選ぶ形式に変えると参加しやすくなります。 - 調理活動で“切る”工程が心配です。包丁は使わなくても大丈夫ですか?
-
無理に包丁を使う必要はありません。
あらかじめ大人が輪切りにしてから、子どもたちは“もみもみ”の工程のみ参加する形でもOK。
安全面を優先しつつ、できる範囲を選んで進めてください。 - ビニール袋でもみ込むとき、熱くて触れない子どもがいます。どうしたらいいですか?
-
冷ましてから行う、タオル越しにもむなどで調整できます。
「少し冷ましてからやる」「袋を二重にする」「タオルで包んでからもむ」など、手の感覚に合わせて工夫できます。 - キッチン設備がない教室でも取り組めますか?
-
できます。
ふかす工程だけ家庭科室や給食室を借りて行い、その他の“もみもみ→丸める”工程は教室で実施できます。
準備も片付けも簡単です。 - スイートポテトに卵黄を塗って焼く工程は必須ですか?
-
必須ではありません。
焼かなくても十分おいしく、子どもたちの達成感があります。
焼く場合は、大人がオーブンやトースターを使い、子どもは形づくりまででOKです。
【特別支援学級】秋の味覚で楽しむ学習活動|サツマイモ収穫から調理までのまとめ|秋の味覚で“学びの幅”が広がる

サツマイモの収穫は、ただの季節行事ではなく、
算数・生活単元・調理といった学習へ広くつなげられる絶好のチャンスです。
ぜひ、子どもたちと一緒に秋の味覚を楽しみながら、
「学びの体験」を深めてみてくださいね。




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