~子どもに合った“持ちやすさ”を~
こんにちは、ぷーた先生です。
今回は「鉛筆の持ち方が気になる」「グリップ補助具、どれを選んだらいい?」という先生の声にお応えして、現場でも使いやすいおすすめグリップを紹介します。
✅ この記事でわかること
- グリップ補助具の選び方
- 発達段階に応じたおすすめ商品
- 実際に使ってみてよかったポイント
なぜ“グリップ補助具”が必要なの?

鉛筆の持ち方は、集中力や学習の定着にも影響があります。
特別支援学級では特に「指の力が弱い」「持ち方にクセがある」「筆圧が安定しない」といった困りごとを抱える子どもも多く、補助具が大きな助けになることがあります。
指先の不器用さには「体幹」が関係しているかもしれません
特別支援学級での指導の中で、「はさみがうまく使えない」「お箸がぎこちない」といった、手先の不器用さに悩む子どもたちを見かけることがあります。
このようなケースについて、身体の動きの専門家である理学療法士の先生にお話を伺いました。
指先だけでなく、まずは「体幹」を見てみよう
先生によると、「つまむ」「つまむように動かす」といった“指の対立動作”が難しい子どもの中には、そもそも体幹の筋肉がうまく使えていないことがあるそうです。
たとえば、おぼつかない動作の裏に、体幹の緊張感のなさや姿勢の崩れやすさが隠れていることも。
まずは「座る姿勢が安定しているか」「体幹を支える筋力があるか」といった視点で見てみることも大切です。
教室でもできる工夫とは?
指先の動きを練習することも大切ですが、それと同時に「体幹を使う動き」や「姿勢を保つこと」に取り組むことが効果的だと教えていただきました。
人の体は、まず「体幹(中心)」が安定して初めて、「末端(指先)」が自由に動かせるようになります。
つまり、全体のバランスが整ってこそ、細かい動きが生きてくるのです。
「指先が不器用だから」と、手元ばかりに注目してしまいがちですが、実は体の中心がしっかり整っていないと、指先の力は発揮されません。
子どもたちの成長を支えるうえで、「体幹を見る」という視点をぜひ取り入れてみてくださいね😊
理学療法士の先生にインタビュー

身体の動きの専門家『理学療法士の先生』に聞いてみました!



指の対立動作(つまむ動作)という動きが出来なかったり、おぼつかないと、市販の補助具を使っても難しいことが多いと思いますので、まずはその部分を確認してみることも大事かもしれません。



なるほど!



指先の細かな動きが苦手な子は、体幹の筋緊張が弱く、座る姿勢が崩れやすい傾向にあるようにも感じています。



他に教室で、できそうなことはありますか?



手の細かな動きを練習する前や、同時に進めると良い事は、体幹を使う運動や座る姿勢を保持していくことだと思います。 人の体は、身体の幹となる部分が支えられて初めて、末端が使える様になるからです。



体幹が大事だと言われる根拠がわかりました!
ありがとうございます😊
おすすめグリップ補助具5選


鉛筆の持ち方に悩んでいる子には、それぞれに合った補助具を選ぶことがとても大切です。
ただ「握りにくい」から…と無理に矯正するのではなく、子どもの手や感覚、力加減に合った“持ちやすさ”をサポートしてあげる視点が大切です。
ここでは、実際に特別支援学級や家庭でよく使われている、現場での評価も高い補助具を5つご紹介します。
それぞれの特徴を比べながら、ぜひお子さんに合ったものを見つけてみてくださいね。
① プニュグリップ(クツワ)
- 🟡 指の位置が自然に決まる三角形
- 🟢 やわらか素材で、感覚過敏の子にも
- 🧒 初めての子や低学年におすすめ


② ペングリップ持ち方くん
- 🟡 くぼみに指を置くだけで正しい持ち方に
- 🟢 左右どちらでも使える
- 🧑🏫 指の位置が安定しない子におすすめ


③ 太軸グリッペン(ソニック)
- 🟡 鉛筆が太くなり、握りやすくなる
- 🟢 筆圧が弱い子でも疲れにくい
- 🧒 長時間の書字が苦手な子に
④ プニュスパイラル
- 🟡 ねじれた構造で滑りにくい
- 🟢 おしゃれなデザインで高学年にも人気
- 🧒 筆圧の強弱が不安定な子に
⑤ ユビックス(固定型)
- 🟡 指をしっかりガイドする構造
- 🟢 書字のサポートが必要な重度の不器用さに
- 👩⚕️ OT(作業療法士)さんと連携して選ぶと◎


先生方へのアドバイス
- 一つのグリップにこだわらず、複数試して合うものを探すのがおすすめです
- 100均の簡易グリップも“お試し用”に活用できます
- 子どもの状態や気分に合わせて「今日はこれ」と選べるようにしておくと、意欲につながります
理学療法士さんからのアドバイス
- 体幹を使う手始めとして、椅子に座る時に 「足底をしっかり床につけて座る」ということを意識できると、 良いと思います。 足底が浮いていると、腹圧が高められず、お腹に力をいれられません。 逆に足底がしっかりと床についているとお腹に力が入れやすくなります。
【特別支援学級の先生へ】鉛筆のグリップ補助具おすすめ5選!~子どもに合った“持ちやすさ”を~のまとめ


子どもたちの“書く力”を支える第一歩として、鉛筆の持ち方はとても大切です。
無理なく、自然に、そして楽しく書ける環境を一緒につくっていきましょう。
質問や相談もお気軽にどうぞ😊
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