「毎日バタバタで、いつの間にか放課後。教材づくりも記録もまだ残ってて、帰りはいつも最後…」そんな
日々に、心あたりはありませんか?
特別支援学級の担当は、教材の個別対応、他学年の先生と打ち合わせ、保護者対応など、やることが本当にたくさんあります。
でも、「全部を完璧にやろう」でも大丈夫。
ちょっとした工夫で、時間にも心に余裕が生まれます。
この記事では、私自身が22年の現場で見つけてきた「時短術」を8つにまとめてご紹介します。
どれも、すぐに実践できて、子どもとの関係づくりにもつながる工夫ばかりです。
特に最後に紹介する「子どもと一緒に教材を作る工夫」は、子どもの学びも踏まえて、先生の課題も考えて、一石二鳥の方法です。
はじめに

教材づくり、個別の支援計画、日々の記録、連絡帳…。特別支援学級の担任は、やってもやっても終わらない業務に追われています。「もっと子どもと向き合う時間が欲しい」「自分の時間も大切にしたい」そんな思いを抱えながらも、なかなか実現できないのが現状ではないでしょうか。
時短というと「手を抜く」というイメージがあるかもしれませんが、決してそうではありません。時短とは「自分と子どもを大切にするための工夫」なのです。
特別支援学級の担任は、なぜこんなに忙しいのか?
特別支援学級の担任の業務は多岐にわたります。教材準備、個別の支援計画作成、日々の記録、保護者との連絡、校内連携、関係機関との調整…。そして何より、子ども一人ひとりの特性や発達段階に合わせた支援が求められます。
さらに、学校によっては担任がひとりで抱え込みがちな構造もあります。しかし、「仕組み」と「協働」を上手に取り入れることで、無理なく業務を乗り切ることができるのです。
明日からできる!8つの時短術とその具体例

① 1週間の流れを「型」にしておく
曜日ごとに活動テーマを決めておくと、準備がラクになります。
例えば:
- 月曜日:集団活動の日
- 火曜日:国語の日
- 水曜日:体験活動の日
- 木曜日:算数の日
- 金曜日:振り返りと整理の日
このように型を作ることで、教材準備の見通しが立ちやすくなります。また、子どもたちにとっても「今日は何をする日」という見通しが持てるため、安心感につながります。
② 「すぐ使える教材」をストックする
よく使う教材はファイリングしておきましょう。紙の教材はクリアファイルに、デジタル教材はフォルダに整理します。
- 子ども別フォルダ
- 教科別フォルダ
- 課題別フォルダ
GoogleドライブやCanvaなどのツールを活用すれば、スマホからでもすぐに取り出せます。「あの教材、どこにいったかな…」と探す時間がなくなります。
③ 連絡帳や記録をテンプレート化する
連絡帳や記録は、毎日書くものだからこそテンプレート化が効果的です。
例えば連絡帳なら:
・今日の様子:(簡潔に1〜2文)
・頑張ったこと:(具体的に1つ)
・明日の予定:(持ち物など必要事項)
記録も同様に、チェック項目と特記事項だけのシンプルな形式にすることで、書く時間を大幅に短縮できます。

④ 朝の15分だけ「自分のため」に使う
出勤したら、まず15分だけ「自分のため」の時間を確保しましょう。
- 1日の見通し確認
- 机の整理
- ToDoリストの確認
この3つだけでOKです。自分が落ち着いて1日をスタートできると、子どもたちへの対応も安定します。小さなルーティンが、時短と心の余裕を生み出します。
⑤ 休み時間に「1分タスク」を活用する
「休み時間=休めない」と思い込んでいませんか?実は、休み時間にちょっとしたタスクをこなすことで、放課後の負担を減らせます。
- プリントのコピー
- 連絡事項のメモ
- 教材の簡単なチェック
これらは1分程度でできるタスクです。1日に10分の時短になれば、週に50分、月に200分の時間が生まれます。
⑥ 情報共有をルール化する
支援員さんや他の担任との情報共有は、「朝の一言・帰りの一言」だけに絞りましょう。
- 朝:「今日の〇〇さんは、昨日〜があったので、△△に気をつけてください」
- 帰り:「今日の〇〇さんは、□□がうまくいきました/課題でした」
情報共有の方法も、口頭・メモ・LINEなど、シンプルで確実な方法を選びましょう。
⑦ ToDoカードで「やることの見える化」

毎日の業務をカード化して、順番に処理していく方法です。
- やるべきことを付箋やカードに1つずつ書き出す
- 優先順位順に並べる
- 1つずつ処理して、終わったら裏返すか別の場所に移動
これにより、頭の中が整理され、ミスも防げます。この方法は子どもたちの活動にも応用できるので、一石二鳥です。
- 毎日の業務をカード化して順番にこなす
- 頭の中の整理と、ミス防止にも効果的
- 子どもにも応用できる支援アイテムに!
⑧ 子どもと一緒に教材を作成する
これは時短と子どもの主体性を同時に育てる素晴らしい方法です。
- ひらがなカード作り
- 時計カード作り
- 感情カード作り
- お約束ポスター作り
子どもたちが自分で作った教材は「使いたくなる」という大きなメリットがあります。また、作る過程自体が授業になり、子ども同士の関わりも増えます。子どもの活動、適切な支援、先生の時短という三方良しの取り組みです。
例えば、ひらがなカード作りでは:
- 子どもたちが好きな色の画用紙を選ぶ
- 先生が用意したひらがなの型紙をなぞる
- 切り取って、自分だけのカードセットを完成させる
この活動を通して、ひらがなへの親しみが生まれ、「自分のカード」という愛着も生まれます。
「やらないこと」を決める勇気も必要

時短の本質は「手を抜く」ことではなく、「手をかけるべきところを見極める」ことです。すべてに100%の力を注ぐことはできません。優先順位をつけて、自分を責めないことも大切です。
「完璧を目指さず、70点でOK」というマインドセットを持ちましょう。70点の実践を継続できる先生は、100点を目指して燃え尽きてしまう先生よりも、長い目で見れば子どもたちに多くのことを与えられます。
『特別支援学級担任のための時短術 ~子どもと一緒に成長する8つの工夫~』のQ &A

- 教材を上手に保存・再利用するコツは?
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パソコンやタブレットに「国語」「算数」など教科ごとのフォルダを作りましょう
ファイル名には「何の勉強か」「いつ作ったか」を書いておきましょう月に1回くらい、新しく作った教材を整理する時間をとりましょう。
先生同士で「こんな教材作りました!」と教え合う時間を作るのも、とっても役立ちますよ👍 - タブレットやパソコンを使いたいけど、何から始めればいいですか?
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チームズやクラスルームなどの連絡ツールやロイロノートなどの授業で使えるアプリ、
簡単なアンケートが作れるフォーム機能学校のICT担当の先生に聞いてみるのもいいですよ!最初は授業の一部だけでタブレットを使ってみるところから始めてみましょう。 - 保護者の方と上手に連絡を取るコツは?
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ポイントです。
・連絡帳は短く書きつつも、いいことも必ず書きましょう
・子どもの写真や動画を共有するときは、プライバシーに気をつけましょう
・大事な内容は電話や直接会って伝えましょう
・「毎週金曜日にお便りを出します」など、決まった予定を伝えておきましょう - 支援員さんと仲良く協力するには?
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うまく協力するヒントは、
・週の始めに「今週の予定表」を一緒に見て、「誰が何をするか」を決めましょう
・「今日のポイント」をメモにして渡しましょう
・15分くらいの振り返り時間を定期的に作りましょう
・支援員さんの得意なことを活かした役割分担を考えましょう - 個別の指導計画を早く作るコツはありますか?
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時間を節約するアイデアとして
・エクセルやスプレッドシートで使いまわせるひな形を作りましょう
・前の学期の計画をもとに新しい計画を作りましょう
・「長い目で見た目標」と「すぐの目標」をはっきり分けましょう
・月に1回見直す時間を作って、少しずつ直していきましょう
『特別支援学級担任のための時短術 ~子どもと一緒に成長する8つの工夫~』まとめ

あなたが無理をせず、笑顔でいられることが、子どもたちの安心につながります。「できることから1つずつ」が成功のコツです。この記事で紹介した方法を、ぜひ試してみてください。
「私にもできた」という小さな成功体験を重ねて、余白のある担任生活を一緒に育てていきましょう。子どもたちも、そんなあなたの姿から多くのことを学んでいきます。
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