特別支援学級の朝の会は、子どもたちが充実した学校生活を送るために重要な役割を担っています。朝の会では、1日の予定や学習内容を確認したり、体調のチェックをしたり、所属集団や個人としてのめあてを考えたりします。例えば
- 一日の予定をホワイトボードなどに書いて視覚化する
- その日のめあて(学級全体や個人)を考える時間を確保する
- 学級みんなで笑顔になれることをプログラムに入れる
- 子供の発達段階に応じては、司会が自信をもって進行できるように、進め方を用意しておく
- 子供が「自分」を語る場面を設ける
この記事では、特別支援学級での朝の会は、どんな内容が適切か具体的に解説していきます。
朝の会の目的は
1番の目的は子供が「今日の予定が分かること 」
特別支援学級の子供には見通しが持てるようにすることを意識する。 その他の目的として ・話す聞く活動 ・日直の活動 ・給食の献立 ・歌・・・など 今日の朝の会は「何を目的にしてるか」朝の会の目的を明確に。
特別支援学級の朝の会は、子供たちの一日のスタートを整えるための重要な役割を果たしています。この時間は、日々のスケジュールの共有、挨拶、そして学級全体のコミュニケーションの場として利用します。
特に、特別支援が必要な子供たちにとって、朝の会は一日の活動を予測可能にすることで、見通しが持て安心感を提供することができます。見通しが持てることで、学びやすい環境を作り出します。
また、子供たちの社会的スキルや自己表現の能力を高めるための練習の場ともなり、お互いに挨拶を交わしたり、感じたことや経験を共有することで、友達との絆を深める機会となります。
さらに、朝の会は教師にとっても、子供たちのその日の気分や体調を把握し、個々のニーズに合わせたサポートを計画する上で貴重な情報源となります。このように、特別支援学級における朝の会は、教育的な意味合いだけでなく、心理的な安定と社会性の発展のための基盤を築くために欠かせない時間です。
「特別支援学級の朝の会」の具体例
特別支援学級の朝の会は、子供たちの一日の始まりを整えるだけでなく、コミュニケーション能力の向上やクラスコミュニティの形成を促進する重要な役割を果たしています。
なお順番はこの通りでなくても良いですし、次の時間の予定次第で全部行う必要はありません。
教師の健康観察
健康観察は一人一人名前を呼んで行いますが、その前に
・お腹が痛い
・頭がいたい
・寝不足
など、なんでも言っていいことを伝えます。
流れで「元気です」は危険。もしかしたら体調不良なのに、無理してしまうケースもあります。
一日の予定を確認
特別支援学級の子供にとって、「見通し」を持つということは大事なポイントです。今日自分が「どこで」「誰と」「何を」するか知ることは安心感を持って課題に集中することができます。
できたら学級全員分の予定が分かるように、ホワイトボードに掲示しておくことをお勧めします。
私のようにうっかりしていても、「先生、○○くん交流の時間だよ」と教えてくれることもあります。
今月の歌
朝の会で歌を歌うことで声を発する練習になります。また学校で決められた朝の歌は行事と関連していることもあります。行事への期待感や意欲を引き出してくれます。
また、季節に合わせた曲を選択しているので、四季の変化を感じることもできます。
今日のニュースを共有orスピーチ
日直の子供など、毎朝交代で、家庭や地域、または世界のニュースについて話す時間を設けます。これにより、子供たちは自分たちの周りで起こっていることに関心を持ち、情報の理解と共有のスキルを養うことができます。
勤務していた学校では、教育に新聞を(新聞を学校や家庭での学習に活用すること)により各学校に新聞が配られ、高学年の学級の教室に届くようになりました。最初はマンガ、写真、広告の画像(ドラえもん、鬼滅の刃など)を見るだけでも十分です。新聞を見る、開く習慣もできます。
スピーチなら経験したことを発表するもよし。今日の休み時間に遊ぶ人を募るもよし。話すことがあれば話してもらいます。
ストレッチタイム
特別支援学級の子供達は体を緊張させていることが多いです。そのため短時間でもこまめにストレッチすることで、余分な力が抜けて授業に集中することができます。
おすすめ動画はこちら▼全部やらなくても部分だけでもOKです。
リラックスタイム
瞑想や深呼吸の時間を設け、子供たちが一日の始まりに心を落ち着けることができるようにします。これは、日頃のストレス社会の飲み込まれている子供たちが学校生活のストレスを管理し、集中力を高めるのに役立ちます。
この動画でイスの上で瞑想できます。
【特別支援学級】朝の会の効果的な進め方のQ &A
- 朝の会の流れは?
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朝の会は、クラス全員の体調の確認や、今日1日の予定のチェック、提出物を出す、など先生からの連絡事項を中心に行われます。
- 朝の会の進行は誰がする?
-
特別支援学級の朝の会の進行は、年度始めの2、3日くらいは担任がします。慣れてきたら、子供が日直の仕事の一つとして分担しながら行います。ただし緘黙の子供が日直の際は、筆記やジェスチャーで行う方法もあることを伝え、学級全体で協力していきましょう。
まとめ
特別支援学級における朝の会は、子供たちの一日を効果的にスタートさせる重要な時間です。この時間を利用して、子供たちのコミュニケーション能力を高め、学級内の絆を深め、一日の流れを予測させることができます。ぜひこの時間を最大限に活用し、子供たちが学校生活で成功するための基盤を築いていきましょう。
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